特定口座とは?源泉徴収あり・なしの違いやメリットは?
これから株取引を始めようという人の中には、「特定口座ってなに?」と疑問に思っている人も多いと思います。
特定口座にはどんな種類があり、それぞれどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
初心者にも分かりやすいよう、特定口座について詳しく解説しますので、口座開設の際にぜひお役立てください。
特定口座とは
株式投資で利益を得た場合、投資家は税金を納める必要があるのですが、特定口座とは、投資家の納税の負担を軽減するための制度になります。
本来であれば、投資家自身が損益の計算を行い、自らが税金を納付しなければならないのですが、特定口座であれば、損益の計算から税金の納付まで一連の作業を証券会社が代行して行ってくれます。
特定口座の種類
特定口座には、「源泉徴収ありの特定口座」「源泉徴収なしの特定口座」の2種類あります。
源泉徴収ありの特定口座
源泉徴収ありの特定口座の場合、株の売買で利益が出ても、投資家が確定申告をする必要がありません。
損益の計算から税金の納付まで、証券会社が全て代行して行ってくれるからです。
そのかわり、株の売買で利益が出るたびに、税金(利益の20%)が差し引かれてしまいます。
源泉徴収なしの特定口座
源泉徴収なしの特定口座の場合、証券会社が年間取引報告書を作成して郵送してくれますが、確定申告は投資家自身が行う必要があります。
ただし、株式投資での年間利益が20万円以下であれば、確定申告は免除されますので税金を支払わなくても大丈夫です。
売買のたびに税金がかかることはありません。
一般口座と特定口座の違いは?
一般口座は、特定口座と違って、損益計算・確定申告・納税まで一連の作業を投資家自らが行う必要があります。
特定口座のメリット
源泉徴収ありのメリット
確定申告不要
源泉徴収ありの特定口座の最大のメリットは、確定申告をする必要が無いということでしょう。
損益計算から納税まで全てを証券会社が行ってくれるので、投資家は何もする必要がありません。
扶養から外れる心配なし
確定申告をしないので、株でどれだけ利益を出しても配偶者や扶養から外されることはありません。
源泉徴収なしのメリット
年間取引報告書を作成してくれる
確定申告をする必要はありますが、証券会社が年間取引報告書を作成してくれるので、確定申告時に非常に楽になります。
投資効率の面で有利
源泉徴収なしの場合は、売買して利益が出るたびに税金が引かれるわけではないので、その分を運用資産に回すことが出来ます。
年間利益が20万円以下の場合非課税に
年間での利益が20万円以下であれば、確定申告をする必要がなく、税金を払わなくて済みます。
特定口座のデメリット
源泉徴収ありのデメリット
投資効率で不利になる
源泉徴収ありの場合は、売買して利益が出るたびに税金が引かれてしまうので、投資効率が落ちてしまいます。
年間利益20万円以下でも税金を払わなくてはならない
一般口座や源泉徴収なしの特定口座の場合は、年間利益が20万円以下であれば、確定申告の必要がなく、税金を支払う必要はないのですが、源泉徴収ありの特定口座では、利益を得るたびに税金がかかってしまうので、年間利益が20万円以下でも税金を支払っていることになってしまいます。
源泉徴収なしのデメリット
自分で確定申告しなくてはならない
年間利益が20万円を超えた場合、投資家自身で確定申告を行わなければなりません。
年間取引報告書は証券会社が作成してくれますが、それ以外の必要書類を作成したり、税務署に行くなどの一連の作業を自分で行わなければならないので面倒になってきます。
扶養から外れる可能性がある
年間利益が20万円を超えると確定申告をする必要があるので、合計所得金額に株取引の利益が含まれることになります。そこで、合計所得金額が38万円を超えると、配偶者や扶養から外されてしまいます。
特定口座(源泉徴収あり)はこんな人におすすめ
- 確定申告が面倒
- サラリーマンなど本業が忙しい・時間が無い
- 年間取引金額が大きい
- 配偶者や扶養に入っている
特定口座(源泉徴収なし)はこんな人におすすめ
- 確定申告は自分でしたい
- 年間取引金額が少額
- 運用資金が少ない
特定口座は複数作れる?
特定口座は、1つの証券会社には1つの口座のみしか作ることが出来ません。
しかし、異なる証券会社間であれば、口座を複数作成することが可能です。
つまり、A証券会社に特定口座1つ作成、B証券会社に特定口座1つ作成、C証券会社に特定口座1つ作成し、合計3つの特定口座を作るといったようなことが可能です。
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