累進配当銘柄の探し方・メリット・デメリットを解説!
安定して配当金を受け取りながら長期に渡って投資をしたいという投資家にとって、累進配当銘柄は非常に魅力的だと言えるでしょう。
累進配当は、企業の業績が悪化しても基本的には減配せず、配当を維持、または増配するといった取り組みになります。
株主還元の観点から、こうした累進配当を導入する企業は増えてきており、多くの投資家から注目を集めています。
そこで当記事では、累進配当とはどんな制度なのか、メリットやデメリット、累進配当銘柄の探し方などについて詳しく見ていきます。
累進配当とは
累進配当とは、企業が長期にわたり減配せず、配当金を維持、または企業成長に連動して増配するといった取り組みのことを言います。
累進配当を取り入れている企業は、株主還元に力を入れている企業であると言え、減配や無配になる可能性が低いので、長期的に安定して配当金を受け取りたい投資家にとって非常に魅力的だと言えるでしょう。
累進配当銘柄のメリット
累進配当銘柄のメリットを紹介します。
減配のリスクが低い
累進配当は原則として減配せず、配当を維持、または増配するといった取り組みのことを言います。たとえ業績が悪化しても、基本的に配当が維持されることになります。
このように減配のリスクが低く、安定した配当が期待できるので、長期的に安定して配当金を受け取りたい投資家にとって大きなメリットであると言えます。
株価の下支えになる
配当の維持や増配を続ける企業は、財務が健全であることが多いため、株価も安定しやすい傾向にあります。また、長期的な配当収入が期待できることから、投資家からも支持されやすく、株式市場全体が暴落するような局面でも、株価の下支え要因となることがあります。
長期投資に向いている
上記でも述べたように、配当の維持や増配を続ける企業は、収益力が高く経営が安定している傾向にあります。また、累進配当を取り入れるということは、株主還元に力を入れている企業であるとも言えるため、長期投資に向いていると言えるでしょう。
デメリットや注意点は?
累進配当銘柄にもデメリットや注意点があります。
株価の下落リスクがある
安定した配当を続けている企業でも、株価の下落リスクからは逃れることはできません。企業の業績悪化等の要因によって株価が下がり、配当で得られる利益よりも、大きな損失を生み出してしまうこともあります。特に、経済動向や国際情勢の悪化等によって株式市場全体が暴落してしまうような場面では、大きく株価が下落してしまう可能性もあります。
こうした株価下落のリスクに備え、適切にリスクヘッジをしておきましょう。
累進配当企業の探し方
累進配当銘柄の探し方を紹介します。
日経累進高配当株指数から探す
累進配当銘柄を探す最も簡単な方法は、日経累進高配当株指数から探す方法です。
日経累進高配当株指数は、日本経済新聞社が公式サイトで公開しているので、簡単に確認することができます。
この指数は、10年以上継続して累進的な配当を続けている国内証券取引所に上場する銘柄のうち、予想配当利回りが高い上位30銘柄を対象に算出されたものになります。構成銘柄は、年1回6月末に入れ替えが行われます。
安定した収益力を持った実績のある企業が多いですが、実際に投資をする際は、しっかり業績等をチェックするようにしましょう。
IR情報を提供するサービスから検索する
有報キャッチャーというサイトを使って、累進配当銘柄を探す方法もおすすめです。
このサイトは、EDINETやTDnetで開示されたIR情報を提供するサービスで、無料で利用できます。
使い方も簡単で、サイトにアクセスし、全文検索のフォームから「累進配当」または「累進配当の導入」と入力し、「全文検索」ボタンをタップすればOKです。
すると、IR情報の本文の中に検索文字列が記載されている資料の一覧が表示されます。
検索文字列はハイライト表示されるので、その前後の文字列を確認し、累進配当が導入された企業かどうか判断するといいでしょう。
まとめ
累進配当は、基本的には減配せず、配当金を維持、または企業成長に連動して増配するといった取り組みです。
減配のリスクが低いので、安定して配当金を受け取りながら長期投資をしたい投資家にとって魅力的な取り組みであると言えます。
ただし、累進配当を導入した企業であっても株価下落のリスクはつきものです。企業業績の悪化や、外部要因等によって株価が大きく下落し、配当で得られる利益よりも、大きな損失を生み出してしまう可能性があります。
そのため一つの銘柄に絞って投資をするのではなく、複数の銘柄に分散投資をするなどして、リスク管理を徹底することも大切です。
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