コンセンサス予想とは?株価にどう影響する?

コンセンサス予想とは?株価にどう影響する?

株価を決める要因は企業の業績や将来性などがありますが、コンセンサス予想も同じくらい重要な指標となります。

決算発表で増収増益を公表し、好調な決算に見えた企業にもかかわらず株価が下がってしまうことがありますが、それはコンセンサス予想が影響している可能性があります。

より精度の高い投資判断をするためには、コンセンサス予想のチェックは欠かせません。

そこで当記事では、コンセンサス予想とはなにか、株価にどのような影響を与えるのか分かりやすく解説します。

コンセンサス予想とは

コンセンサス予想とは、経済・企業を分析する複数のアナリストなどが、企業業績や経済指標を事前に予想したものを、集計・平均化したもののことを言います。

決算発表時には、企業が業績や業績予想等を発表しますが、これら数値とコンセンサス予想値を比較して、良かったか悪かったかといった点が重要になります。

そのため、増収増益の決算発表をした場合でも、コンセンサス予想よりも下回ると悪材料となり、株価が下がる可能性があります。反対にコンセンサス予想よりも上回る結果になれば、好材料となり株価が上がる可能性があります。

コンセンサスは株価にどう影響する?

コンセンサス予想は株価に影響を与えることがあります。

増収増益の好決算の内容だったにも関わらず株価が下がることがあります。その理由は、決算内容とコンセンサス予想とを比較されているためです。

投資家にとって、業績がコンセンサス予想よりも良かったのか、悪かったのかという点は非常に重要な判断材料となります。

増収増益の好決算の内容だったとしても、決算内容がコンセンサス予想より下回った場合、期待以下と判断され、株価が下がりやすくなる傾向にあります。

例えば、業績を順調に伸ばしている会社が、決算発表で年間経常利益の会社予想を従来の80億円から100億円に上方修正したとします。本来であれば好材料で株価は上がりやすいはずですが、年間経常利益のコンセンサス予想が110億円だった場合、上方修正値の100億円がコンセンサス予想値を下回ることになるため、期待以下と判断され、株価が下がりやすくなります。

反対に、決算内容がコンセンサス予想よりも上回る結果になれば、期待以上と判断され、株価が上がりやすくなる傾向にあります。

コンセンサス予想の調べ方

コンセンサス予想は各証券会社で調べることができます。

例えばSBI証券では、個別銘柄ページの「業績」タブでコンセンサス予想を確認することができ、会社実績や会社予想と比較することができます。

コンセンサス予想の調べ方
※クリックで拡大できます

上記の場合、1Qのコンセンサス予想は約1,457億円で、会社実績は約2,537億円となっており、会社実績がコンセンサス予想を大きく上回ったことが分かります。

同様に2Qのコンセンサス予想は約3,538億円で、会社実績は約3,800億円、3Qのコンセンサス予想は約5,421億円で、会社実績は約5,673億円となっており、いずれも会社実績がコンセンサス予想を上回っていることが分かります。

そして、通期のコンセンサス予想は約6,353億円で、会社予想は約6,200億円となっており、コンセンサス予想のほうが強気の予想をしていることが分かります。

コンセンサス予想の調べ方

上記のようにグラフで推移を確認することも可能です。

コンセンサス予想を投資に活用しよう

コンセンサス予想は、株式投資をするうえで非常に重要な指標であり、企業評価や成長性、株価の予測に役立ちます。

ただし、コンセンサス予想はあくまでも予想であり、必ずしも予想通りに業績が推移するわけではありません。

企業の決算発表が行われた際には、コンセンサス予想と比較されることが多く、たとえ増収増益を発表したとしてもコンセンサス予想を下回ると株価は下がりやすくなる傾向にあります。反対にコンセンサス予想を大きく上回る決算を発表すると株価は上昇しやすくなる傾向にあります。

そのため、決算発表前にはこれまでの業績の推移やコンセンサス予想などを参照して独自に分析を行い、決算が予想を上回るか下回るかを予想しておくことが大切になります。

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