株主優待とは?メリットや注意点など初心者にも分かりやすく解説!

株主優待とは?メリットや注意点など初心者にも分かりやすく解説!

株主優待とは、企業が株を保有している株主に対し、自社製品やクーポンなどの商品・サービスを提供する制度です。

多くの企業がこの株主優待の制度を実施しており、投資家たちの間でも注目が集まっています。

今回は、株式投資で人気の株主優待について、メリットや注意点など詳しく解説します。

株主優待とは

株主優待とは、「弊社の株式を保有してくれてありがとう」という感謝の気持ちを込めて、企業が株主に商品やサービスを提供する制度のことを言います。

この商品やサービスというのは会社によって異なり、自社製品や、食事券、クーポン券、食品、お菓子など様々です。

株主優待の制度は多くの企業で実施されており、株主優待目当てで株を購入している投資家も多いです。

必要株数をチェックしよう

株主優待を狙って株を購入する際は、株主優待をもらえるようになるための必要株数をチェックするようにしましょう。取引の最低単元株数が100株だとしても、株主優待をもらうためには300株保有している必要がある場合もあります。

また、保有している株数に応じて、もらえる株主優待がグレードアップする場合もあります。例えば、「100株以上保有している株主には1,000円分の割引券贈呈」「300株以上保有している株主には5,000円分の割引券贈呈」といったような感じです。

株主優待のメリット

株主優待にはどんなメリットがあるのか見ていきましょう。

商品やサービスがもらえる

当たり前ですが、まず商品やサービスなどの優待特典を得ることができるというのがメリットです。

お金をもらうことはもちろん嬉しいことですが、こうした商品やサービスがもらえると、お得感があって非常に嬉しいです。実際、株主優待の方が、配当金よりも還元額が大きくなる傾向があります。

税金がかからない

株主優待には税金がかからないというのもメリットでしょう。

通常、株の売却益や配当金で得た利益に対しては税金がかかってくるのですが、株主優待で受け取ったものに対しては基本的には税金はかかりません。

厳密に言うと株主優待も雑所得として申告する必要があるのですが、その算出方法が実に不明確であるためほとんどの人が申告をしていないのが現状で、実質的に税金について気にしなくて良いものと言えます。

株価に関係なくもらえる

株の売却益を狙う場合は、株価の上下によって得られる利益が変わってきます。当然、購入した時の株価より下がってしまえば、売却益を得ることはできません。

しかし、株主優待は権利確定日に株を保有していれば、株価に関係なく確実にもらうことができます。

日々の株価の上下を気にしなくて良いのは大きなメリットでしょう。※ただし、業績の悪化などによって株主優待を廃止するケースもあるので、企業の決算発表などはチェックするようにしましょう。

企業側にもメリットが!

株主優待は株主だけでなく、企業側にもメリットがあるのです。

上記で紹介したように、株主優待は株主にとって大きなメリットがあるということを見てきました。

では、企業側にはどんなメリットがあるのかというと、株主にメリットがあれば、「その企業の株を買いたい」という投資家が増え、結果的に株主を増やすことに繋がります。

株主が増えることで、その企業の株価が安定しやすくなります。また、上場基準を満たすようになったり、敵対的買収がされにくくなったりと様々なメリットを受けられるのです。

また、株主が増える以外にも企業側にはメリットがあります。それは、自社製品や自社の割引券などを株主優待として提供すると、自社商品やサービスの宣伝にもなるということです。

株主優待を通じて、企業の魅力を伝えることが出来れば、結果的に企業の売上アップにも繋がるのです。

株主優待のデメリットや注意点

株主優待を狙って株を購入する際は、注意しなければならない点があります。

それは、購入した時の株価よりも大きく株価が下落してしまうと、株主優待以上の損失が出てしまう可能性があることです。そのため、株主優待があるという理由だけで安易に手を出さないことが大切です。

株を購入する前にその企業の業績などをチェックするのはもちろん、株価が出来るだけ低い(割安)タイミングを狙うようにしましょう。

また、企業の業績などによっては、株主優待を突然廃止したり、内容を変更したりすることもあるので、その企業の決算発表などは必ずチェックするようにしてください。株主優待廃止などの悪い発表は株価を大きく下げる要因となります。

株主優待をもらう権利を取る方法は?

株主優待は、いつでもいいから株を持っていればもらえるというわけではありません。

株主優待をもらえる権利を取るためには、「権利確定日」に株主名簿に載っている必要があります。

株主優待の「権利確定日」は、各企業によって異なりますが、決算月(3月・9月が多い)の月末が権利確定日となっている場合がほとんどです。

しかしここで注意しておきたいのが、株主優待をもらえる権利を取るためには、「権利確定日」ではなく、その3営業日前の「権利付き最終日」に、株を保有しておく必要があるということです。

※2019年7月16日から2営業日前に変更になります。

言い換えると、「権利付き最終日」に株を持ってさえいれば、たとえ「権利確定日」に株を保有していなかったとしても、権利を取ることが出来るということになります。

つまり、「権利付き最終日」の翌営業日に即売ってしまってもいいのです。※「権利付き最終日」の翌営業日のことを「権利落ち日」と言います。

例えば、「3月31日」が「権利確定日」の会社の例を見てみましょう。

この場合、株主優待をもらえる権利が取れる「権利付き最終日」は、その3営業日前になりますので、「3月28日」となります。

※2019年7月16日以降は2営業日前なので「3月29日」となります。

ただし、土曜日や日曜日(祝日)のことを考慮しなければならないので注意が必要です。土曜日か日曜日によっては「権利付き最終日」や「権利確定日」は変わってきます。

土曜日や日曜日のことを考慮した場合の権利日についてまとめた表が下記となります。

※下記表では、祝日は無いものとしています。

2019年7月16日より前の場合

「31日」が月曜日の場合
25 26 27 28 29 30 31
権利付き最終日 権利確定日
「31日」が火曜日の場合
25 26 27 28 29 30 31
権利付き最終日 権利確定日
「31日」が水曜日の場合
25 26 27 28 29 30 31
権利付き最終日 権利確定日
「31日」が木曜日の場合
25 26 27 28 29 30 31
権利付き最終日 権利確定日
「31日」が金曜日の場合
25 26 27 28 29 30 31
権利付き最終日 権利確定日
「31日」が土曜日の場合
25 26 27 28 29 30 31
権利付き最終日 権利確定日
「31日」が日曜日の場合
25 26 27 28 29 30 31
権利付き最終日 権利確定日

2019年7月16日以降の場合

「31日」が月曜日の場合
25 26 27 28 29 30 31
権利付き最終日 権利落ち日 権利確定日
「31日」が火曜日の場合
25 26 27 28 29 30 31
権利付き最終日 権利落ち日 権利確定日
「31日」が水曜日の場合
25 26 27 28 29 30 31
権利付き最終日 権利落ち日 権利確定日
「31日」が木曜日の場合
25 26 27 28 29 30 31
権利付き最終日 権利落ち日 権利確定日
「31日」が金曜日の場合
25 26 27 28 29 30 31
権利付き最終日 権利落ち日 権利確定日
「31日」が土曜日の場合
25 26 27 28 29 30 31
権利付き最終日 権利落ち日 権利確定日
「31日」が日曜日の場合
25 26 27 28 29 30 31
権利付き最終日 権利落ち日 権利確定日

上記表の「権利付き最終日」までに株式を保有しておくと、株主優待がもらえる権利が確定するということになります。決して「権利確定日」ではないということを、しっかりと覚えておくようにしましょう。

実際に株主優待の商品や割引券などが届くのは、権利確定日の2~3か月後になります。※あくまでも目安です。

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