モメンタムとはどんなテクニカル指標?使い方を徹底解説!

モメンタムとはどんなテクニカル指標?使い方を徹底解説!

モメンタムは相場の勢いや方向性を見極めることができるテクニカル分析指標です。

また、売買サインを把握するのにも役立つため、多くの投資家に利用されている指標となります。

当記事では、モメンタムとはどんなテクニカル指標なのか、基本的な使い方や使用時の注意点などをわかりやすく解説します。

モメンタムとは

モメンタムとは

モメンタムとは、相場の勢いや方向性を分析するオシレーター系のテクニカル指標です。

考え方としては、現在の株価と過去の株価を比較して相場の勢いを分析します。

計算式で表すと下記のようになります。

モメンタム = 当日の株価 – n日前の株価

※「n日」には日足であれば一般的に「9~14日」がよく利用されます。

モメンタムが0の場合、当日の株価とn日前の株価が同じと判断できます。
モメンタムがプラスの場合、当日の株価がn日前の株価より高く、上昇トレンドの可能性があると判断できます。
モメンタムがマイナスの場合、当日の株価がn日前の株価より低く、下落トレンドの可能性があると判断できます。

数値の上限や下限は決まっておらず、数値が大きいほど上昇相場の勢いが強く、マイナスの数値が大きいほど下落相場の勢いが強いことを示します。

ここで求めた数値を、0(ゼロ)ラインを基準としたグラフに書き込み、毎日繋げたものがチャート上で表示されます。

モメンタムの基本的な見方

モメンタムの基本的な見方

モメンタムチャートはチャートの中心に0(ゼロ)ラインがあり、この0ラインが強弱の基準となります。

この基準となる0ラインよりも上にあれば強気相場(上昇トレンド)にあり、下にあれば弱気相場(下落トレンド)にあることを示しています。0ラインから上側に離れるほど上昇の勢いが強く、0ラインから下側に離れるほど下落の勢いが強いことを意味しています。モメンタムの傾きの角度も重要で、モメンタムの角度が急であるほど、相場の勢いが強いことを表しています。

モメンタムの基本的な見方

株価チャートは上がっていても、モメンタムチャートが横向きになってきたら上昇の勢いが弱まってきたことを意味しており、

モメンタムの基本的な見方

反対に株価チャートは下がっていても、モメンタムチャートが横向きになってきたら下落の勢いが弱まってきたことを意味しています。

モメンタムの基本的な見方

また、モメンタムが0ラインより上の領域で右下に向きが変わるとトレンド転換のサインと判断でき、

モメンタムの基本的な見方

0ラインより下の領域で右上に向きが変わるとトレンド転換のサインと判断できます。

モメンタムの基本的な見方

そして、0ラインより下にあったモメンタムが、0ラインを下から上抜けたタイミングを買いサインとし、

モメンタムの基本的な見方

0ラインより上にあったモメンタムが、0ラインを上から下抜けたタイミングを売りサインとすることができます。

モメンタムの使い方・売買ポイントの見分け方

モメンタムを使って売買ポイントを見つけるための例を紹介します。

モメンタムを使って売買ポイントを見分ける際は、株価(ローソク足)チャートと合わせて見ていくようにしましょう。

まずは買いから入る場合です。

モメンタムの使い方・売買ポイントの見分け方

株価チャートが上昇トレンド、もしくは反発して上昇トレンドに入りそうな時に、0ラインより下にあったモメンタムが、0ラインを下から上抜けたタイミングを買いサインとすることができます。その後さらにモメンタムが上昇していくと強気相場であると判断できます。

モメンタムの使い方・売買ポイントの見分け方

そして株価チャートが上昇している中、モメンタムが横ばいとなってくると上昇の勢いが弱まってきたと判断することができます。
その後モメンタムが右下に向きが変わるとトレンド転換のサインと判断できるので、このタイミングを利益確定の売りサインとすることができます。またこのタイミングを新規の売りタイミングとすることもできます(※逆張り)。

続いて売りから入る場合です。

モメンタムの使い方・売買ポイントの見分け方

株価チャートが下落トレンド、もしくは反落して下落トレンドに入りそうな時に、0ラインより上にあったモメンタムが、0ラインを上から下抜けたタイミングを売りサインとすることができます。その後さらにモメンタムが下落していくと弱気相場であると判断できます。

モメンタムの使い方・売買ポイントの見分け方

そして株価チャートが下落している中、モメンタムが横ばいとなってくると下落の勢いが弱まってきたと判断することができます。
その後モメンタムが右上に向きが変わるとトレンド転換のサインと判断できるので、このタイミングを利益確定の買い戻しサインとすることができます。またこのタイミングを新規の買いタイミングとすることもできます(※逆張り)。

モメンタムの注意点は?

モメンタムの注意点は?

モメンタムが0ラインを上抜けたり下抜けたりしたタイミングを売買サインとすることができますが、0ライン付近で頻繁に交差することもあり、ダマシとなる可能性があります。

対策としては、日足などの長い時間足を使用したり、モメンタムの設定期間を長くしたりすることで、こうしたダマシを避けることができることがあります。

また、RSIやMACDといったその他テクニカル指標と組み合わせて判断することで、より精度をあげることができます。

とはいえ、100%ダマシを回避することはできませんので、誤ってエントリーしてしまったと判断した際は、適切に損切りをするなど、リスク管理を徹底する必要があります。

まとめ

モメンタムは相場の勢いや方向性を見極めることができるオシレーター系のテクニカル分析指標です。

当日の株価と過去の株価を比較するシンプルなチャートですので、初心者の方でも扱いやすいと言えます。

モメンタムを使うことで売買ポイントを見分けることができますが、ダマシが発生する可能性がありますので注意が必要です。ダマシを回避するには、時間足の長さやモメンタムの設定期間を調整したり、他のテクニカル指標を組み合わせることが有効です。

実践を重ねることで、より精度の高いトレードを目指しましょう。

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