金融緩和で株価はどうなる?関係性を分かりやすく解説!

金融緩和で株価はどうなる?関係性を分かりやすく解説!

「金融緩和」という言葉をニュースなどで良く耳にする機会があるかと思いますが、金融緩和とは具体的にどういったものなのか、また株価にどのような影響を与えるのか分からないという方も多いのではないでしょうか。

そこで当記事では、金融緩和とは何か、金融緩和によって株価はどうなるのかその関係性について分かりやすく解説します。

そもそも金融緩和とは?

金融緩和とは、中央銀行が市場に出回る資金量を増やして景気回復を図る金融政策のことを言います。

金融緩和によって市場金利が下がると、企業や個人の借り入れがしやすくなるので、消費や投資などの経済活動を活発化させることに繋がります。

金融緩和の方法としては、政策金利を引き下げたり、国債などの資産を買い取るなどの方法があります。

政策金利とは中央銀行が民間金融機関にお金を貸し出す金利のことです。一般的に政策金利を引き下げると、民間金融機関の貸出金利や預金金利といった市場金利が下がります。すると、企業や個人はお金を借り入れする際のコストが低くなることから、設備投資やローンなどを組みやすくなり、経済活動が活発化します。

また、政策金利の引き下げが難しい場合には量的緩和が行われる場合もあります。これは、中央銀行が民間金融機関から国債や手形を買い取ることによって、市場に出回る資金の量を増やすことで金融市場の安定や景気回復を図る政策です。

中央銀行が民間金融機関から国債や手形を買い取ると、民間金融機関はお金が増えることになり、利益を得るためには貸付をする必要があります。そこで民間金融機関は、多くの企業や個人にお金を借りてもらうために、貸出金利を下げるようになります。

このように経済活動を活発化させることを目的に行われる金融政策が「金融緩和」ですが、これに対し、経済活動を抑制させることを目的とした金融政策を「金融引き締め」と言います。金融引き締めについてはこちらの記事にて詳しく解説しています。

金融緩和によって株価はどうなる?

基本的に金融緩和が行われると株価は上がる傾向にあります。

新規事業の立ち上げや事業拡大に向けて、企業は金融機関から資金を借り入れすることが多いですが、利下げによって民間金融機関の貸出金利が下がると、借り入れする際のコストが低くなることから、企業は資金の借り入れをしやすくなります。

すると新規事業の立ち上げや事業拡大に向けて企業活動が活発になり、その結果、企業の売上が増えて業績が良くなります。

また、利下げによって預金金利も下がるので、貯蓄をやめて投資や消費にお金を回す個人も増えるようになります。

このように社会全体の景気が良くなることで、株価の上昇に繋がります。

金融緩和によって株価が上がる流れをまとめると以下のようになります。

・金融緩和によって金利が下がる

・企業はお金を借りやすくなり、個人は投資や消費にお金を回すようになる

・企業の事業が拡大する

・企業の売上が増えて業績が良くなる

・景気が良くなる

・株価が上がる

まとめ

金融緩和政策と株価との関係について解説しました。

基本的に金融緩和によって市場金利が下がると、株価は上昇しやすい傾向にあると言えます。

ただし株価の変動要因は金利だけでなく、企業の業績・将来性、国際情勢、自然災害・天候など様々です。

そのため金融緩和が行われたからといって必ずしも株価が上昇するわけではないので、しっかり頭に入れておくようにしましょう。

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