デイトレード向きのおすすめETFを紹介!信託報酬はかかる?
ETFは投資信託の一種で、日本語で「上場投資信託」と呼ばれ、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などの指数に連動するように運用されています。
一般的な投資信託と違い、金融商品取引所に上場しており、通常の株と同じように取引時間内であればリアルタイムに取引をすることができます。
そのため、ETFでデイトレード(1日で取引を完結させる手法)をすることも可能です。ETFの中にはデイトレードなどの短期投資向けのETFも存在します。
そこで今回は、デイトレード向きのおすすめETFや、ETFでデイトレードを行うメリットなどを紹介します。
ETFでデイトレードを行うメリット
まずはETFでデイトレードを行うメリットについて見ていきましょう。
銘柄選びに悩まない
ETFではほとんどが、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などの指数に連動した値動きをする商品となっています。
例えば日経平均株価に連動するETFを購入した場合、日経平均株価に投資をするような形になるため、数多くある個別銘柄の中から選ぶ必要がなく、銘柄選びに悩まなくて済みます。
デイトレードではスピーディーさが大切になってきますので、銘柄選びの時間を短縮できるのは大きなメリットでしょう。また、どの銘柄を選んだらいいのか分からないという初心者にもメリットであると言えます。
流動性が高い
ETFの多くは流動性が高いこともメリットの一つです。
デイトレードにおいて流動性の高さは非常に重要です。流動性とは、要は売り買いが活発に行われているかどうかということです。
流動性が低く、売り買いが活発に行われていないと、希望の価格とタイミングでなかなか売買が成立しません。無理に売買しようとすると、不利な価格で売買が成立してしまう可能性が高く、デイトレードのような短期投資で利益を出すことは非常に難しくなります。
そのためデイトレードを行う場合は、流動性が高く、サクサク売買できるかどうかが重要なポイントになります。
ただしETFの中にも流動性が低いものもありますので、1日の売買代金や板情報などを見て流動性が高いかどうかチェックするようにしましょう。
デイトレードなら信託報酬がかからない
デイトレードならETFの信託報酬がかからないというのもメリットです。
信託報酬とはETFの運用会社に支払う手数料のようなものであり、ETFを保有している間は、信託報酬がかかります。
ただこの信託報酬は、毎日大引け後にETFの純資産の中から一定の利率で徴収されることになります。
つまりデイトレードであれば、購入したその日の引け前に売却してしまいますので、信託報酬はかからないのです。
売買手数料0円のETFがある
デイトレードの場合、売買を行う回数が増えるため、どうしても売買手数料がネックになりがちですが、ETFの中には売買手数料が0円のものがあります。
売買手数料が無料のETFであれば、売買手数料を気にせず売買を繰り返すことが可能です。
売買手数料が0円のETFがあるかどうかは証券会社によって異なります。
「SBI証券」や「楽天証券」、「auカブコム証券」では、豊富な売買手数料無料のETFを取り扱っていますので、ETFでデイトレードをする際には、こうした証券会社を利用することも大切です。
情報を得やすい
一企業の内部の情報を、外部の人間が知り得ることは難しいですが、ETFは日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などの指数に連動するように運用されているため、経済ニュースや景気の動向などから情報を得やすいです。そのため、初心者でも値動きの予想を立てやすいと言えます。
信用口座が無くても信用取引と同様の取引が可能
ETFの中には「レバレッジ(ブル)型」と「インバース(ベア)型」といったものがあります。
レバレッジ型は、対象となる指数の前日比変化率の2倍の値動きをするといったタイプになります。レバレッジ型タイプに投資をすると、2倍のレバレッジをかけることになるので、信用取引での買い注文と同様の取引が可能になります。
また、インバース型は、対象となる指数の逆の値動きをするといったタイプになります。例えば日経平均株価と連動するタイプのインバース型ETFの場合、日経平均が1%下落すると、インバース型ETFは逆に1%上昇することになります。つまり、信用取引での売り注文(空売り)と同様の取引が可能になります。
さらにインバース型にはダブルインバース型というものもあり、これは対象となる指数の逆方向に2倍の値動きをするタイプです。つまりダブルインバース型は、2倍のレバレッジをかけて空売りをするのと同様の取引が可能になります。
このようにETFでは、信用口座が無くても信用取引と同様の取引ができるため、大きな利益を狙え、相場が下がるような局面でも利益を狙えます。
デイトレード向きのETFとは?
デイトレードに向いているETFはレバレッジ型とダブルインバース型のものになります。
レバレッジ型は、対象となる指数の2倍の値動き、ダブルインバース型は、対象となる指数の逆方向に2倍の値動きをするタイプなので、通常の指数よりも変動幅が大きくなります。
値動きが大きければデイトレードのような短期売買でも効率良く利益を狙うことが可能です。ただしその分損失が大きくなるリスクもあるので注意が必要です。予想とは反対方向へ相場が動いてしまった場合には適切に損切りをするなど、リスク管理を徹底するようにしましょう。
また、デイトレードといった短期売買を行う際は流動性も重要ですので、流動性の低いETFはデイトレードには向いていません。売り買いが活発に行われていないと、希望の価格とタイミングでなかなか売買が成立しないことになり、利益を出すことが難しくなりますので、デイトレードでは必ず流動性の高いETFを選ぶようにしましょう。
デイトレードにおすすめのETFを紹介
それではデイトレードにおすすめのETFを紹介します。
【1570】NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信
『NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信』は、日経平均株価の2倍の値動きをする「日経平均レバレッジ・インデックス」に連動するよう運用されているレバレッジ型ETFです。運用は野村アセットマネジメントが行っています。
日経平均株価が1%上昇するとETFの価格が2%上昇し、日経平均株価が1%下落するとETFの価格が2%下落するように設計されたETFです。
流動性が非常に高く、多くのデイトレーダーやスイングトレーダーに売買されている人気のETFです。
【1571】NEXT FUNDS 日経平均インバース・インデックス連動型上場投信
『NEXT FUNDS 日経平均インバース・インデックス連動型上場投信』は、日経平均株価と逆方向に値動きをする「日経平均インバース・インデックス」に連動するよう運用されているインバース型ETFです。運用は野村アセットマネジメントが行っています。
日経平均株価が1%下落するとETFの価格が1%上昇し、日経平均株価が1%上昇するとETFの価格が1%下落するように設計されたETFです。
本来、相場の下落局面でデイトレードをするにはインバース型よりも、逆方向に2倍の値動きをするダブルインバース型の方が向いていますが、リスクを抑えられるという点で初心者におすすめです。
流動性も十分あります。
【1357】NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信
『NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信』は、日経平均株価と逆方向に2倍の値動きをする「日経平均ダブルインバース・インデックス」に連動するよう運用されているダブルインバース型ETFです。運用は野村アセットマネジメントが行っています。
日経平均株価が1%下落するとETFの価格が2%上昇し、日経平均株価が1%上昇するとETFの価格が2%下落するように設計されたETFです。
流動性も十分あります。
【1579】日経平均ブル2倍上場投信
『日経平均ブル2倍上場投信』は、日経平均株価の2倍の値動きをする「日経平均レバレッジ・インデックス」に連動するよう運用されているレバレッジ型ETFです。運用はシンプレクスが行っています。
基本的に野村アセットマネジメントが運用する『NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信』と同じ仕組みですが、「SBI証券」なら売買手数料無料で売買することができるのがメリットです。
流動性に関しては『NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信』の方が圧倒的に高いですが、こちらも十分な流動性があるので、売買コストを重視したい場合におすすめです。
【1360】日経平均ベア2倍上場投信
『日経平均ベア2倍上場投信』は、日経平均株価と逆方向に2倍の値動きをする「日経平均ダブルインバース・インデックス」に連動するよう運用されているダブルインバース型ETFです。運用はシンプレクスが行っています。
基本的に野村アセットマネジメントが運用する『NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信』と同じ仕組みですが、「SBI証券」なら売買手数料無料で売買することができます。
こちらも流動性という観点からは野村アセットマネジメントに軍配が上がりますが、売買コストを重視したい場合におすすめです。
【1458】楽天ETF-日経レバレッジ指数連動型
『楽天ETF-日経レバレッジ指数連動型』は、日経平均株価の2倍の値動きをする「日経平均レバレッジ・インデックス」に連動するよう運用されているレバレッジ型ETFです。運用は楽天投信投資顧問が行っています。
基本的に野村アセットマネジメントが運用する『NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信』と同じ仕組みですが、「楽天証券」なら売買手数料無料で売買することができます。
流動性も十分なので、楽天証券で取引をしたい方におすすめです。
【1459】楽天ETF-日経ダブルインバース指数連動型
『楽天ETF-日経ダブルインバース指数連動型』は、日経平均株価と逆方向に2倍の値動きをする「日経平均ダブルインバース・インデックス」に連動するよう運用されているダブルインバース型ETFです。運用は楽天投信投資顧問が行っています。
基本的に野村アセットマネジメントが運用する『NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信』と同じ仕組みですが、「楽天証券」なら売買手数料無料で売買することができます。
流動性も十分なので、楽天証券で取引をしたい方におすすめです。
ETFデイトレードにおすすめの証券会社
ETFデイトレードにおすすめの証券会社を紹介します。
SBI証券
SBI証券は売買手数料無料のETFを数多く取り扱っています。
取引ツールも使いやすく、多くのトレーダーに利用されている定番の証券会社ですので、ETFでデイトレードをしたいと考えている方は、まず利用を検討したい証券会社です。
楽天証券
楽天証券も売買手数料無料のETFを数多く取り扱っています。
手数料がかかる取引の場合は、楽天ポイントが付与されます。楽天ポイントを使って投資をすることも可能なので、楽天ユーザーには特におすすめです。
auカブコム証券
auカブコム証券も売買手数料無料のETFを数多く取り扱っています。
特殊注文と呼ばれる自動売買注文のバリエーションが豊富(※「プラマイ指値注文」「リレー注文」「トレーリングストップ注文」等)なため、日中チャートに張り付くことができない人にとって非常に役立つ機能です。
まとめ
ETFでデイトレードを行うメリットや、デイトレード向きのおすすめETFを紹介しました。
レバレッジ型ETF、インバース型ETF、ダブルインバース型ETFは、デイトレードのような短期売買にて利益を得ることを目的とした商品です。相場の上昇局面ではレバレッジ型ETFで、相場の下落局面ではインバース型ETF、またはダブルインバース型ETFで利益を狙っていくようにしましょう。
また、デイトレードのように頻繁に売買を繰り返す場合には、その分手数料もかかりますので、しっかり売買手数料についても考慮することが大切です。売買手数料無料のETFを取り扱っている証券会社や、手数料の安い証券会社の利用を検討するといいでしょう。
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