株価チャートの見方は?ローソク足や移動平均線から読み取れることとは
株の売買で利益を得る為には、なるべく割安な時に買って、高くなったら売るというのが基本になってきます。
株価チャートは現在の株価が割安なのか割高なのか、または買い時なのか売り時なのかといった判断をする際に役立ちます。
株式投資で利益を得る為には、株価チャートから色んな情報をしっかりと読み取れるようになる必要があります。
今回は基本的な株価チャートの見方を、初心者の方にも分かりやすいよう詳しく解説します。
株価チャートとは
現在の株価が割安なのか割高なのか、今後どのように推移していくのか予測するのに役立つのが「株価チャート」です。
株価チャートは、一定期間(一日・三ヶ月・一年など)の株価の推移をグラフ化したものになります。チャートを分析することで値動きの傾向や投資家の心理状態などが見えてきます。
株式投資で勝つためには、チャート上に現れるシグナルをしっかりと読み取り、売買の判断に活かせるようになることが必要です。
まずは株価チャートの基本「ローソク足」を理解しよう
まずは株価チャートの基本「ローソク足」についてしっかり理解するようにしましょう。
ローソク足とは、一定期間(1日・1週間・1ヶ月など)の「始値」「終値」「高値」「安値」の株価を1本の線で表したものです。
また、ローソク足は大きく分けると「陽線(ようせん)」と「陰線(いんせん)」の2つに分けることが出来ます。
■ローソク足から分かる株価
始値(はじめね):一定期間の一番最初の株価
終値(おわりね):一定期間の一番最後の株価
高値(たかね):一定期間の中で最も高い株価
安値(やすね):一定期間の中で最も安い株価
■ローソク足の種類・形
陽線(ようせん):終値が始値よりも高い(株価が上昇した)ローソク足 ※一般的に白色
陰線(いんせん):終値が始値よりも安い(株価が下落した)ローソク足 ※一般的に黒色
上ひげ(上影):終値(※陰線の場合は「始値」)と高値の価格差
下ひげ(下影):始値(※陰線の場合は「終値」)と安値の価格差
期間によって、「1分足」「5分足」「日足(ひあし)」「週足(しゅうあし)」「月足(つきあし)」「年足(ねんあし)」などがあります。
例えば、日足であれば1本のローソク足でその日一日の株価の動きを見ることができます。
デイトレードであれば「1分足」や「5分足」、短期トレードであれば「日足」や「週足」、中・長期トレードであれば「月足」や「年足」が向いています。
ローソク足からだけでも様々な情報を読み取ることができますので、ローソク足を見て現在どんな状態なのかしっかりと把握できるようにしておく必要があります。
移動平均線で株価のトレンドを確認できる
株価チャートにおいて、ローソク足と並んで非常に重要なのが『移動平均線』です。移動平均線は、株価のトレンド(上昇傾向にあるのか、下降傾向にあるのか等)を確認することが出来ます。
移動平均線とは、一定期間の終値の平均値を計算して、折れ線グラフにしたもののことを言います。
■一般的に良く使われる移動平均線
デイトレード(分足):5分・8分・13分・21分・34分
短期(日足):5日・25日・75日・200日
中期(週足):9週・13週・26週・52週
長期(月足):6ヶ月・12ヶ月・24ヶ月・60ヶ月
移動平均線はどのようにして算出されているかと言うと、「5日移動平均線」であれば、当日から過去5日間の終値を合計したものを、5で割ることで算出します。
例えば、4月5日の平均値は「4月1日~5日」各終値の平均、4月6日の平均値は「4月2日~6日」各終値の平均、4月7日の平均値は「4月3日~7日」各終値の平均、といった具合に算出し、折れ線グラフを形成していきます。
基本的に移動平均線はどの証券会社のチャート画面にも表示されているので、自分で計算する必要はありません。どの移動平均線を表示させるか選べる場合がほとんどなので確認してみるといいでしょう。
移動平均線を見ることで、株価が全体的に上昇トレンドにあるのか、下落トレンドにあるのか、横ばい状態なのかといったことを大まかに判断することが出来るので、しっかりと覚えておきましょう。
トレンドのパターン
トレンドのパターンは大きく分けると3つに分類することが出来ます。
上昇トレンド
上昇トレンドは、株価が上昇傾向にある状態のことを言います。
上昇トレンド中にも多少の下落はありますが、すぐに下落分以上の上昇に転じ、その後も株価の上昇が続きます。この上昇トレンドに上手く乗ることが出来れば、大きな利益を得ることが出来ます。
しかし、上昇トレンドが永遠に続くことは絶対に無く、トレンドが切り替わるタイミングで株価が大暴落する可能性があります。
下落トレンド
下落トレンドは、株価が下落傾向にある状態のことを言います。
一度下落トレンドに入ってしまうと、長期間にわたってこのトレンドが続き、誰も想像しえなかった株価まで下落してしまう可能性もあります。
保有している株が下落トレンドに入ってしまう前に売却(損切り)してしまうことが重要です。
もみあい
もみあい(ボックス相場)は、株価にほとんど変化がない、または小さい上昇下落を繰り返す状態のことを言います。
特に株価に影響を与えるような材料が無かったり、売買している人が少ない銘柄などは、もみあいになりやすいです。
上昇トレンドに上手く乗ることが株で勝つポイント!
株で大きな利益を得る為には、上昇トレンドに上手く乗ることが大切です。
上昇トレンドに転換するタイミングで株を購入し、上昇トレンドが終わって下落トレンドに転換するタイミングで株を売却するというのが理想です。もちろん現実にはそう簡単に上手くはいきませんが・・・。
ゴールデンクロスとデッドクロスを活用しよう
上昇トレンドへの転換点を示すゴールデンクロスを活用すると、より精度の高いものになります。
ゴールデンクロスとは、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上へと突き抜けることを言います。日足の場合、短期移動平均線が25日、長期移動平均線が75日を使うことが多いです。
ゴールデンクロスになると、上昇トレンドへの転換点となり、その後株価が上昇しやすくなる傾向にあります。ただし100%ではなく、「だまし」になることもあるので注意しましょう。
反対に、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下へと突き抜けることをデッドクロスと言い、下落トレンドの転換点と判断することが出来ます。
100%鵜呑みにするのは良くありませんが、ゴールデンクロスとデッドクロスはプロの投資家も活用する指標なので、上手く活用できるようになると、株での勝率を高めることが出来るようになります。
出来高も忘れてはならない
株価チャートには、ローソク足の他に、「出来高」も表示されているケースが多いです。
ローソク足チャートの一番下に、棒グラフが表示されていますね。
出来高とは一定期間中に売買が成立した株数のことを言います。
つまり出来高が多いということは、多くの売買が成立しているということになり、銘柄の注目度や人気度を表していることにもなります。
ただ、出来高が多いと株価が上がるというわけではありません。
では出来高から何を読み取れるかというと、出来高が急激に増えた時は、株価のトレンドが変わるケースが非常に多いということです。
今まで出来高の少なかった銘柄が突然出来高が増えた場合、何か好材料が出て多くの投資家が買いたいと思い注文が急激に増えた可能性が高いのです。
出来高単体で株価の予測をすることはおすすめしませんが、ローソク足や移動平均線など他の指標と合わせて活用することで役に立つことも多いので、上手に活用するようにしましょう。
まとめ
株価チャートの見方などについて解説しました。
現在の株価が割安なのか割高なのか、今後どのように推移していくのか予測するのに株価チャートは欠かせません。
株価チャートはテクニカル分析の基本となりますので、しっかり理解しておくようにしましょう。
コメントフォーム