バリュー株(割安株)投資とは?メリット・デメリット、見つけ方を徹底解説!

株式投資をする際に、銘柄の種類を知ることは非常に大切です。
その種類の一つに、バリュー株があります。バリュー株は、その企業の保有資産や収益性などから見て、本来の価値よりも割安な価格になっている株式のことを言います。
そんなバリュー株に投資をする手法のことをバリュー株投資と言います。
当記事では、バリュー株(割安株)投資とはなにか、メリットやデメリット、バリュー株を見つける方法等について、初心者にも分かりやすいよう詳しく解説します。
バリュー株投資とは
企業が保有する資産や収益性などから見て、本来の企業価値よりも割安な株価になっている銘柄をバリュー(割安)株と言います。
バリュー株は、今後の成長期待度の低さや、投資家からの人気・注目度の低さなどが原因で、株価が割安に放置されていることが多いです。
そんなバリュー株に注目し、投資をする手法のことをバリュー株投資と言います。
バリュー株投資のメリット
バリュー株投資には主に下記のようなメリットがあります。
株価下落リスクが小さい
バリュー株は、株価の変動が少なく、比較的安定しているのが特徴です。
もともと本来の企業価値に対して割安であることから、株式市場全体が下げるような局面でも、株価の下落率は低い傾向にあります。
つまり株価が大きく下落する心配が少なくて済むので、比較的低リスクで運用することができます。
安定した配当利回りを期待できる
バリュー株は配当金や株主優待制度などが充実している企業が多いことから、安定した配当利回りを期待することができます。
インカムゲインによる利益を得たい投資家にとっては大きなメリットであると言えます。
バリュー株投資のデメリット
バリュー株投資はメリットばかりではなく、下記のようなデメリットも存在します。
大きな利益は狙いにくい
バリュー株は株価の変動が少ないため、株価下落のリスクが小さいメリットがある反面、株価が短期間で大きく上昇することはあまり見込めません。
安定してインカムゲインを受け取りながら長期的に投資をしたい方には向いていますが、短期的に大きなリターンを得たい方には向かないと言えます。
株価が上がるとは限らない
株価が割安だからといて、必ずしも見直し買いが入るわけではなく、割安のまま放置され続けるリスクがあります。
知名度の低さや投資家からの人気が無い等の理由で割安に放置されている場合は、いずれ適性の株価に戻ることが期待できますが、必ずしもそれが実現するとは限りません。
特に、業績が悪化傾向にあったり、財務体質に問題がある等の理由で割安に放置されている場合は、そのままずるずると下落し続ける可能性もあります。
そのため、割安だからという理由だけで安易に手を出すようなことは避けた方がいいでしょう。割安で放置されている原因を分析し、その企業の安定性や将来性をしっかりと見極めて投資をすることが大切です。
減配や配当がゼロになる可能性もある
メリットで挙げた配当金や株主優待制度ですが、必ずしも継続されるという保証があるわけではなく、業績の低迷や会社の方針変更などにより、減配(配当を減らす)や無配(配当を出さない)、株主優待が廃止となる可能性もあります。
バリュー株を探す(スクリーニング)方法は?
バリュー株をスクリーニングする基本的な方法を紹介します。
【1】割安性をみる
まず、バリュー株を探すには、割安性を見る必要があります。
割安さを測る主な指標はPER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)です。
PERは、株価が1株当たりの利益に対して何倍の価値になっているかを示す指標であり、PERが低いほど株価が割安であると判断できます。業界・業種によって異なるので一概には言えませんが、バリュー株を探す際には、10~15倍以下を目安にするといいでしょう。
PBRは、株価が1株当たり純資産の何倍の値段がつけられているかを測る指標であり、PBRが低いほど株価が割安であると判断できます。PBRが1倍を下回る場合は、株価が純資産に対して割安であることを意味しています。
【2】収益性をみる
また、バリュー株を探す際には、割安性だけでなく、収益性の高さに着目することも重要なポイントです。
収益性の高さを測る主な指標はROE(自己資本利益率)です。ROEは、自己資本を用いて企業がどれくらいの利益を上げているのかを示す指標であり、ROEが高いほど収益性が高いと判断できます。業界・業種にもよりますが、一般的にROEが10%以上であれば、経営効率の良い優良企業であると言われていますので、バリュー株を探す際は8~10%以上を目安にするといいでしょう
【3】安定性をみる
そして企業の収益性に加えて、財務の安定性を見ることも重要です。財務の安定性を測る主な指標は自己資本比率です。
自己資本比率は、返済義務のない自己資本が、企業が保有する総資産の何%を占めるかを示す割合であり、自己資本比率が高いほど安定した経営をしていると判断できます。倒産リスクの高い企業を除外するために、自己資本比率が50~60%以上という条件を加えるといいでしょう。
まとめ
バリュー株は、株価の変動が少なく、安定している傾向にあるため、比較的リスクを抑えた運用をすることが可能です。
その反面、短期間で大きな利益を狙うことは難しいですが、インカムゲインを受け取りながら長期的に投資をしたい方にとっては魅力的な投資方法であると言えるでしょう。
自身の投資スタイルに合わせて、バリュー株投資を取り入れてみてはいかがでしょうか。
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